ローパスフィルター
出典: CCNカメラWiki
ローパスフィルターとは、光学的ローパスフィルターのこと。ローパスというのは、低い周波数成分を通し(パスし)、高周波成分をカットするという意味で、主として輝度差が大きい細かな模様のような部分をボカす役割を果たす。
フィルムと違って、デジタルカメラの撮像素子(イメージセンサー)は、画素が規則正しく格子状に配列されている。そのため、規則正しく並んだ細かい模様がある被写体を撮影すると干渉縞(モアレ)が発生して写真を台なしにしてしまう。また、逆光に輝く髪の毛など、輝度差が激しい輪郭部分に偽色と呼ばれる色づきが発生してしまうこともある。こうしたモアレや偽色を低減するために、画像をわずかにボカしてエッジを鈍らせる役割を持つのがローパスフィルターだ。
ローパスフィルターの効果が強すぎるとどこにも芯のない甘い描写に陥ってしまうし、逆に弱すぎると偽色やモアレが生じやすくなる。ローパスフィルターの素材、厚み、配置する場所によって、画質が大きく変化する。とりわけ広角レンズほどローパスフィルターの影響を受けやすいようで、画面周辺部で急激に画質が低下したり、像が流れたりしやすい。
ローパスフィルターはせっかくシャープに結んだ像をわざわざボカすわけで、そのままではシャープネスに欠けた描写になってしまう。そこで、ほとんどのデジタルカメラでは画像生成処理で輪郭強調を行い、シャープネスを向上させている。ただし、輪郭強調によるシャープネス向上はあくまで見かけだけであり、コントラストの高い部分はカリッとシャープに仕上げることができるが、コントラストが低い微細な部分はすでに情報が失われていたり、輪郭強調処理がうまくかからなかったりする。
そのため、同じように微細な部分なのに、被写体のコントラストによってシャープになったりボケボケになったりする、といったフィルムではあり得ない不自然な描写に陥るデジタルカメラもある。このように、ローパスフィルターは撮像素子以上に画質に影響を与える重要な要素だ。
